しょうが

しょうがの歴史

しょうがはショウガ科の多年草で、インドからマレー半島周辺の熱帯アジア原産とされています。

そこから紀元前にヨーロッパや中国などに伝わり、日本へはその後中国より、稲作などと同時期に渡来して、食用・薬用として3世紀頃には栽培されていたようです。ちなみに、当時の生姜の品種は小しょうがや中しょうがで、現在栽培されている大しょうがは明治時代に入ってから、中国から伝えられたようです。

しょうがの成分

しょうがに多く含まれている「マンガン」は、肝臓の酵素作用の活性化や骨の生成促進、虚弱体質などの体質改善に効果があるとされています。

しょうがを食べると血液がさらさらになるといわれますが、これは、しょうがに多く含まれている物質「ジンゲベローン」に坑凝血効果があるのではないかといわれています。

しょうがの芳香成分「シオネール」「ジンギベレン」などのは、食欲を増進させる効果があるようです。

この他のしょうがの食効果として、乗り物酔い・冷え性予防・神経痛・胃痛抑制などが上げられます。

しょうがの辛み

しょうがの辛みの正体は、「ショーガオール」と「ジンゲロン」という成分で、「ショーガオール」には酸化防止効果があり、魚や臭みの強い料理の匂い消しに効果があるとされています。また「ジンゲロン」には抗菌作用があり、食中毒予防に効果があるとされています。

しょうがの使い方

日本では薬味としてスライスや、摩り下ろして生のまま使われる生姜ですが、ヨーロッパなどでは生姜を乾燥させて粉末にしたものを主に使います。

生姜の葉部分を冷蔵庫に入れておくと消臭剤代わりになるそうです。また乾燥させたものを入浴前に浴槽に入れると入浴剤の代わりとして利用することができるようです。

しょうがの種類

しょうがは全世界に約1,300種ほどの種類があるそうです。その中で、日本で栽培されてしょうがの約90%が「大しょう」ですが、これらしょうがの品種はその大きさにより「小しょうが」「中しょうが」「大しょうが」などに分類されています。そして栽培方法や収穫方法(収穫時期)の違いによって、「葉しょうが」や「新しょうが」、「ひねしょうが」などと呼称されているようです。

根しょうが

根しょうがの呼称名は地域などによって「大しょうが」「ひねしょうが」「土しょうが」「近江しょうが」などと様々に呼ばれています。

日本では、古来より「小しょうが」が盛んに栽培されていて、「根しょうが」といえばそれらのことを指すのが一般的でしたが、明治時代以降栽培のしやすい「大しょうが」が中国などから導入されてからは、「大しょうが」が一般的になりました。

また、十数年前より中国やインドネシア、台湾などからの輸入が増加しており、これらの背景には貯蔵性の高いしょうがの性質や、国内産に比べての価格の安さなどが上げられます。

新しょうが

新しょうがは、肉質が瑞々しくて柔らかく、筋が少ないのが特徴で、大体6~8月頃に出回ります。自家製で漬物作るならば、特に筋の少ない時期のもの(6月~7月初旬までのもの)を選ぶと良いでしょう。

新しょうがの選び方のポイントは、葉しょうがと同様に、紅色と白色のコントラストがはっきりしているもので、表面がしっとりとしていて、傷や痛みのないものを選ぶようにしましょう。また、余り日持ちがしないので、購入してからすぐに使用するようにしましょう。

葉しょうが

葉しょうがは、しょうがから出た芽を欠いて出荷したもので、「新生姜の葉付きの小さいもの」。地域などによって葉しょうが、盆しょうが、つばめしょうが、谷中しょうが(東京都足立区の谷中からついた呼称名)などと呼び名も様々で、葉しょうがよりさらに若いもので軟化栽培したものを「芽しょうが」「矢しょうが」などと呼びます。

選び方のポイントは、白い部分(食用部分)が比較的まっすぐしていて、緑色(葉部分)・紅色(根から茎部分)・白色(食用部分)のコントラストがしっかりしているものが良いでしょう。また、余り大きく肥大したものは、辛味が強い場合があるのでなるべく避けましょう 。

はじかみ

はじかみとは「葉しょうが」の軟化栽培したものを、茹でて甘酢漬けにしたもので、酢と色素が反応して綺麗な紅色をしています。

もともとは、山椒や生姜の古称名でしたが、薬味として生姜を多く使うようになるにつれて、生姜の甘酢漬けのことを「はじかみ」と呼ばれるようになっていったようです。

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