モロヘイヤの歴史
モロヘイヤの原産地はインドですが、エジプトを中心とした中近東でよく栽培されてきました。
ちなみに“モロヘイヤ”とはアラブ語で“王様の食べる野菜”を意味しており、クレオパトラの時代から神秘の健康野菜として好まれてきました。とくにアラブ圏では主にスープとして古くから食されているようです。
日本に入ってきたのは昭和30年代といわれ、1980年代より国内栽培も多くされるようになり、近頃では健康食品ブームにより多くの人に認知されるようになりました。
モロヘイヤの特徴
モロヘイヤは学名『Corchorus olitorius』という双子葉類、シナノキ科コルコルス属(日本名ツナソ属)の一年生草で、主に葉の部分を食します。(ツナソ属とは黄麻、つまり繊維素材として有名なジュートの仲間です。)
また、乾燥に強く、虫や病気がつきにくい等自生力の強い丈夫な植物なので、一度植えたら切っても切っても脇から新葉が生えてきます。
モロヘイヤの栄養価
モロヘイヤの特徴の一つに、細かく刻んだり、ゆでると独特のヌメリを生じ、オクラやヤマイモのような性質を示すことです。
これは、食物繊維(ダイエタリー・ファイバー)と言って、体内の発ガン物質を体外に排出します。しかもモロヘイヤの食物繊維は水に溶ける繊維を含み、量・質ともに非常に良質だそうです。
選び方と保存方法
主に葉部分を食すので、葉部分の緑色の濃く柔らかいもので、茎が比較的固いものが良いようです。また、葉先や切り口が変色しているものは収穫してから時間がたっている可能性が強いので、できるだけ避けましょう。
保存方法は、1日~2日位であれば密閉容器に保存しておけば、硬くならずに保存ができます。それ以上であれば、葉部分を取り分けさっと下茹でして水を切り、ラップなど小分けして冷凍保存しておけば調理の手間も省けて便利です。
収穫の方法
選別作業
まず、適当な長さに成長したモロヘイヤを見付けます。
注意したいものは、花や実がついたものは毒性がある可能性があるので、注意しましよう。
モロヘイヤは自生力が強く、シーズン中に約7~8回位収穫する事ができます。
刈取り作業
成長したモロヘイヤの新芽を、先端から約30センチ位のところで刈取ります。
収穫時には虫食いのものや、葉の硬いものは避けるようにします。
出荷形態
摘み取ったモロヘイヤを水を張って水槽などに入れて暫く放置します。
十分に水分を吸ったら水切りをして、酸素透過袋などにモロヘイヤを入れて出荷できる状態になります。