葉付にんじん
人参の収穫時期は、秋口と初夏の年二回行なわれます。その収穫時期に『葉付』のままの人参がほんの少量市場に出回ります。葉付にんじんは限られた旬の時期のみに食べることのできる商材です。
葉付にんじんの特長
人参の葉には、人参自体と同じようにビタミンAが多く含まれています。ビタミンAは油とともに食べることで吸収力を高めることができます。また、くせのある人参の葉は、油を使って調理するとそのくせのある香りも気にならなくなり食べやすくなります。従って、てんぷら(かき揚げ)やゴマ油を使った炒め物など油を使用する調理方法がお勧めの食べ方です。また、鮮度の良い新芽のものなら、生のままみじん切りにして食べることもできます。
種まき作業
種まきは機械を使って行います。
種と種の間を大体6センチ程とり、2粒ずつ種を植えて行きます。これは一粒ずつだと発芽しない場合がある為です。
その後、二粒発芽したものの間引き作業を行い、追肥を行います。
栽培する人参の種
生産者さんは現在、向陽二号(タキイ交配)という品種の人参を栽培しています。
この品種は葉の成長が30センチほどで止まるので、葉付で出荷するのにちょうど良い状態で出荷できるそうです。
播種機(種蒔き機)
機械上部のポットに種を装填して手で押していくと、自動的に畦ができるようになっています。
種植付け間隔や深さなどの設定もできるようです。
種蒔き作業
播種機(種蒔き機)を使って、平行に3列進んだ後、若干スペースを空けて、また3列と規則正しく耕しておいた畑に種蒔き作業を行なっていきます。
発芽
種蒔き作業後、2週間ほど経つと発芽をします。その後、2~3週間ほどで写真のような細かいぎざぎざのある人参の葉の形になります。
発芽した状態(全長約3~5センチ
種蒔きを経て、その年の気候などにもよりますが、大体2週間で発芽します。
今年は種蒔き後の雨量が少なく発芽も例年に比べると遅いそうです。
畑全体(発芽後)
畑には、時間をずらして種蒔きを行なっています。これは一斉に成長するのを回避する為だそうです。
向って手前えの方が成長が遅いのが分かります。
間引き作業
ある程度の大きさに育ってきたところで、間引き作業を行ないます。この作業は人参の生育を均一にする為に、伸びすぎたものや虫食いになったもの等、他の人参の成長に影響しそうなものを選別しながら手作業で行ないます。
また、この伸びすぎて間引いたものは生で食したり、油で揚げたりして食べることができます。
この間引き作業終了後、本葉が三枚になった頃を目安にして土寄せ作業を行ないます。
この作業は人参と葉の付け根部分の変色を防ぐ為に行ないます。
成長と収穫
種蒔き作業より約3ヶ月後には収穫できる大きさになります。その後、その日に出荷する分だけ収穫を行い、摘み取ったその日に出荷されていきます。
畑全体(ほぼ出荷できる状態)
背丈が約30センチ以上になったところで、順次収穫していきます。本来収穫は機械を使って一気に行ないますが、『葉付』の状態で出荷しますので、一本づつ手作業にて収穫していきます。
出荷形態
人参自体が細い場合には5~6本、太くなれば3~4本と束ねた時のボリュームがいつも同じ位になるように束ねます。
摘み取ったその日に出荷し、翌日にはスーパーなどの店頭に並びます。
葉付きにんじん(春・夏)
秋から冬にかけて収穫された人参。しばらく経つと今度は春から夏、出荷用の人参の栽培に取り掛かります。
人参の発芽
春先に種蒔きを行なったもので、2~3週間で発芽します。これより約2ヶ月半ほどで収穫する予定です。
発芽した状態
発芽した状態からしばらく経つと、下から本葉(ギザギザの人参の葉)が顔を出します。
その他栽培中の野菜
だいこん
種蒔きより1ヶ月ほど経過したところ。夏収穫用として栽培しているそうです。
メークイン
春先に種芋を畑に摂取したもので、写真の状態で2ヶ月程経過しているそうです。(最突端に紫色の花が咲いています。)大体後1ヵ月程で収穫時期を向えます。
葉ねぎ
ちょうど収穫時期を向えた葉ねぎ。夏秋から冬にかけて種蒔きをして、春先に収穫する事ができます。
ほうれん草
発芽したほうれん草。種蒔きより10日ほど経過した状態だそうです。大体、初夏の時期に収穫できるそうです。
出荷カレンダー
※ 出荷時期はあくまでも目安です。