[前][戻][次]

■「1998.01.01」だいすき!初詣

[No.0000000016]植田

・元旦

【望】(ぷれすて家にいるわよね。)
  (「一緒に初詣に行こう」って言ったのあいつだし。)
【母】あらっ、もう出かけるの?
【望】うん、善は急げってね。
【母】慌てるなんとかは…とも言うのよ。
【望】いってきまーす。
  (少しは娘のピュアな気持ちを理解してよ。)

・ぷれすて宅

  ピンポーン
【小波】はーい。
【望】明けましておめでとう。ぷれすて。
【小波】あっ、清川さん。明けましておめでとう。
【望】約束よっ、初詣に行きましょう。
【小波】そうだっけ?
【望】…。
【小波】あっ、ごめんごめん、冗談だよ。待ってたんだから。
【望】…いじわる。
【小波】怒った?
【望】…。
【小波】…ねえ、清川さん?
【望】…ぷっ、もうだめ。
【小波】あーっ、だましたな。
【望】だましてないもん、お返しよーっだ。
【小波】ちぇっ。

・神社

【望】こらっ、一年の計は元旦にありよ。
  いつまでもすねてないの。
【小波】だって…清川さん晴れ着じゃないし…。
【望】(えーっ、本当に期待してたんだ。)
  だって、「いつもと同じでいいよね」って聞いたとき
  「そうだね」って言ったじゃない。
【小波】あーぁ、見たかったな、清川さんの晴れ着姿。
【望】あん、そんな大きな声で言わなくても。
【小波】み・た・か・っ・た・なー!
【望】…ごめんなさい。
【小波】えっ。
【望】…わたし、帰る…。
【小波】ど、どうして?
【望】だって、こんな格好の子と一緒じゃ恥ずかしいでしょ。
【小波】そんなこと無いよ。
【望】…うそっ。
【小波】どうすれば信じてくれる?
【望】…(どうすればって言われても。どうしよう。)
  (あっ、手握られちゃった。)
【小波】…お参りに行こう。
【望】…うん。
  (私って、やっぱり強引な人がいいのかな。)

【望】(…どうぞ、今年もぷれすてと仲良くすごせますように。)
  ぷれすては何を、お願いしたの?
【小波】清川さんと一緒。
【望】な、何よそれ。
【小波】いやーっ、一緒だと二倍かなうかなって。
【望】わ、私のお願いが判るの?
【小波】あれっ、国体でいい成績が残せますようにってんじゃないの?
【望】あはっ、あ、そ、そうね。うん。
【小波】だよね、かなうといいね。
【望】(焦っちゃった。)う、うん。
  あっ、おみくじでも引こうよ。

・帰り道

【望】(またすねてる。本当、分かり易いんだから。)
  まーだ、おみくじの結果を気にしてるの?
【小波】だって、「大凶:女難、水難の気有り」だよ。
【望】ふーん、女難って私の事かな?
【小波】違う…と思うよ。
【望】…なによっ、今の間は。
【小波】い、いやー、その。
【望】…(くやしー、よーし。)
  ほーらっ、女難の相だ。
  (きゃっ、抱きついちゃった。ふふふ、慌ててる。)
【小波】こ、こんな女難なら嬉しいな。
【望】…水難は平気?
【小波】…頑張るだけだよ、清川さんもね。
【望】うん!頑張ろう。
  (…お願い神様、おみくじが外れてます様に。)

[前][戻][次]