【みんくん】さって、急いで部活、部活…。
ドンッ。
【みんくん】いたっ。
あっ。
【みんくん】いたたた…。
大丈夫?…立てる?
(いつもぶつかって来る子じゃないな…。)
【みんくん】あ、大丈…夫…です。
顔が赤いよ?
【みんくん】い、いえ…。
じゃ、急いでるから…。
…。
【みんくん】(あ〜、びっくりした。小波君じゃない…。)
…。
(小波君にぶつかっちゃった…。)
(恥ずかしい…。)
(…ああ、小波君のことを考えると、胸が…。)
ドンッ。
おっと。
【みんくん】あ、ごめんなさい。
あ、小波君…。
あ、ああ、さっきの…。
えっと…。
【みんくん】ガ、ガーン。
ちょっと、今まで同じ水泳部で、名前も覚えてないの?
(ショ、ショック…。)
い、いや、そうじゃなくて…。あの…。
【みんくん】…。水野明子よ。
ああ、そだ、水野さん…。
【みんくん】(2年の冬に、名前も覚えて貰えてないとは…。)
(いくら部員が100人いるとはいえ、ショック…。)
練習、終り?…お疲れさま。
【みんくん】お先に…。
(い、いけない、涙が…。)
あ、清川さん、まだ終わらないの?
な、なんだよ、ぷれすて。
そういうおまえは、もう疲れてお休みか?
誰かさんと違って、デリケートですから…。
誰かって、誰のことだよ…。
あはは、俺も付き合うよ。
200mをあと何本?
付き合うったって、あと4本、流して泳ぐだけだぜ。
いいからいいから。
とうっ。
バシャーン!
わぷっ!ちょっと、隣りのコースが空いてるだろう…。
【みんくん】…。