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■「1996.11.xx」ときめき!遊園地

[No.0000000006]馬渕

・自宅(朝)

【望】(…はあ、なんか、眠りが浅いなぁ…。)
  (どうも、あいつの事が気になっちゃって…。)
  (もう、5時か。そろそろロードワークの時間よね。)

ごそごそ…

【望】じゃあ、いってきまーす。
【母】いってらっしゃい。車に気をつけてね。
【望】はーい。

バタン、タッタッタ…

【望】(はぁ…なんか、こんなにロードワークすると、ごっつい体に
   なっちゃうかなぁ。もうちょっと練習減らそうかな。)
  (だいたい、あいつの好みってどんなんなんだろうな。)

【小波】あ、清川さんじゃない。
【望】あ、あの…ぷれすて…じゃない。
【小波】どうしたの?
【望】いや、あの…最近ぷれすても走ってるんだ。
【小波】ああ、まあね。清川さんに負けないようにね。
  そうしないと一緒に練習も受けられないし。
【望】えっ…?
  (もしかして、私に気があるのかな?)
  あの…ぷれすて…。
【小波】何?
【望】あのさぁ、ぷれすてって…私に…あの、いや、なんでもない…。
【小波】何だよ?
【望】いや、いいんだ、気にしないでよ。
【小波】ああ…?
【望】(期待して良いのかなぁ…それとも…もっとかわろうかなぁ…。)

【小波】ところでさ、清川さん。
【望】えっ?
【小波】あのさぁ、今度の日曜日に遊園地に行こうよ。
【望】えっ…いいよ。
【小波】じゃあ、遊園地の前でね。
【望】わかった。遅れないようにね。
【小波】じゃあ、学校で。

タッタッタ…

【望】(嬉しい…今度はイメチェンしていってみよっかな)

・遊園地で

【望】ちょっと早くつきすぎちゃったなぁ。まだ来てないかな。
【小波】やあ、まった?
【望】ああ、今来たとこ。
【小波】じゃあ、いこうよ。
【望】それで、どこ行こうか。
【小波】じゃあさ、ジェットコースターに行こうよ。
【望】え、ジェ…ットコース…ター?
【小波】どうしたの
【望】い、いやぁ、別に…ね
【小波】そう?じゃあいこう!
【望】あ、うん。
  (困ったなあ、どうしよう、苦手なんだよなぁ。)
【小波】さあ、乗るよ。
【望】あ、うん。
  (ああ、上がってく、上がってく…ああ、きた、きたぁー!)

【望】きゃあぁぁぁー!
  あぁぁーーー!いやぁーーー!

【望】(ああ、やっと終った…あぁ、死ぬかと思った…。)

【望】ああ、なんか、スッゴク恐かった…。
【小波】ねえ、清川さん、泣いてるの?
【望】(あ、いっけない!涙が…。)
【小波】やっぱり、やめときゃ良かったね。
【望】ううん、いいのよ。ちょっと苦手なだけだから…。
【小波】清川さんも、苦手なものがあるんだね。
  なんか、清川さん可愛いなぁって思ったよ。
【望】そ…そう?なんか、恥ずかしいトコ見られちゃった…。
【小波】そんなことないよ。清川さんの違った面が見れたし。
  ますます清川さんがす…。
【望】え、なに?
【小波】あ、ああ。いやいや、なんでもないよ。帰ろうよ。
【望】え、そうね。帰りましょう。

【望】今日は楽しかったよ。じゃあ、一緒に帰ろう。
【小波】そうだね。帰ろう。
【望】ねえ、また、誘ってくれる?
【小波】もちろんだよ。清川さんならいつでもOKだよ。
【望】そ、そう…嬉しいな…じゃあ、また部活でね。
【小波】じゃあ。

【望】(今日は、ちょっと不覚だったけど、でも、ぷれすてならいいか。)
  (私のことも、ちょっとは女の子っぽく見てくれるかな?)

  (うふふ…また、部活で一緒に頑張ろう!)


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