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■「1996.09.09」ときめき!修学旅行

[No.0000000006]馬渕

・修学旅行一週間前(9/2)

【顧問】よし!いいタイムだ、清川。
【望】ありがとうございます。
【顧問】もうすぐ修学旅行だしな。帰って来たらやる気が無いなんて事が
  無い様にな。
【望】はいっ!
【顧問】よし、今日はもうあがってもいいぞ。
【望】それじゃ、お疲れさまでした!

  (はあ、今日も疲れたなあ。さ、かえろかえろ。)

【小波】おーい、清川さーん
【望】なんだ、ぷれすて、今帰りか?
【小波】一緒に帰らない?
【望】そうだね、帰ろう。

【望】(そういえば、こいつのおさななじみの藤崎って奴は、彼女なのかなぁ。)
  (でも、仲がいいんだか、悪いんだか、良く解んないよな。)
  (あんなきれいな人が、こいつの彼女なわけは無いか。)
【小波】どうしたの?清川さん
【望】い、いや、別に。それより、もうすぐ修学旅行だね。
【小波】そうだね。
【望】楽しい修学旅行になるといいよな。
【小波】そうだよね。今年は沖縄だし。金掛かってるよな。
  それじゃ、清川さん、沖縄で泳ごうよ。
【望】私と泳ぐって、覚悟はいいの?
【小波】…やっぱり、やめとこっかな、ついて行けそうに無いか…。

・修学旅行3日目(9/11)

【望】(今日は自由行動か。どうしよっかな。)
  (そうだなぁ。とりあえずぷれすてでも誘っていこっかな…。)
  (…って、なんであいつなんだ?)
  (…まあ、いいか。あいつ、面白い奴だし。)
  (でも、藤崎と一緒に行動するんじゃないかな。)
  (もし一人だったら誘って見よう。あ、いた。ちょうど一人だ。)

【望】あの、ぷれすて。
【小波】なに、清川さん
【望】よかったら、一緒に自由行動行かない?
【小波】いいよ、一緒に行こう
【望】なんか、2人きりって、ちょっと照れるな。
【小波】そう?俺は嬉しいけど
【望】(え?嬉しい?…考えすぎカナ。)
  じゃあ、早く行こうぜ。

・市内観光

【望】首里城って色がなんかなー。好きになれないよ。
【小波】そう?じゃあ、もっとほかの場所にすればよかったかな。
【望】別にいいよ。ぷれすてといると、どこでも楽しいから。
【小波】え?

【望】(あれ、なんでこんな事言っちゃったんだろ…。)
  (なんか、自分でも恥ずかしくなって来ちゃったよ。)
  い、い、いや、別に何でもないよ。早く帰ろうぜ。
【小波】あ、あのさ、明後日の自由行動も一緒に行かない?
【望】うん、一緒に行こう。
【小波】じゃあ、ホテルのロビーで待ち合わせね。
【望】わかった。

・ホテルに帰って

【望】(あいつから誘って来るなんて、思わなかったな。)
  (てっきり藤崎とどっか行くと思ってたし。)
  (なんか、明後日が、楽しみだな。)

【みんくん】望、なに、ボーっとしてんのよ!
【望】え、なに?
【みんくん】あなたの事を話してたのよ。
  今日、小波くんと2ショットだったんでしょ?
【望】え、み、見てたの?
【みんくん】なんか、凄く仲良さそうだったってみんな言ってたわよ。
【望】な、何言ってんの。そんなんじゃないわよ。
  別に、部活が一緒だったから…。
【みんくん】同じ部活の人って、他にもいっぱいいるんじゃないの〜?
【望】え、べ、別に、良く話すから…。
【みんくん】赤くなってる〜!隠すな隠すな!
【望】ほんとに違うって言ってるだろ!

【先生】おまえら!就寝時間は過ぎてるぞ、さっさと寝ないか!

【みんくん】いっけない!
【望】じゃあ、おやすみ(ふう、助かった。)
【みんくん】ね、ほんとはどうなのよ…。
【望】………。(寝たふり)
【みんくん】あ〜あ、聞き逃しちゃった。

・修学旅行5日目(9/13)

【望】(いっけない!)
  (みんくんが遅くまで色々聞こうとするから寝坊しちゃった。)
  (ぷれすて待たせてると悪いなぁ。もう、行っちゃってるかな?)
  (あ!まだいた。)

【望】ごめんね。遅くなっちゃった。
【小波】今来たばっかだから別にいいよ

【望】(ウソが下手な奴だなぁ。ジュース5杯飲んだ跡があるじゃないの。)
  (でも、わざわざ待っててくれるなんて、いい奴だなぁ。)

【小波】じゃあ、今日は海に行こうよ。
【望】え、あ、うん。行こう。

・海に行って

【望】やっぱり、海がきれいだなぁ。
【小波】それじゃ、泳ごうよ。
【望】よし、私にかなうかな?
【小波】…ちょっと、手加減してくれよ。
【望】あはは…冗談だよ。

・しばし遊んだ後

【小波】もう、帰らないと
【望】そうだね。あ、ちょっと、そこみて!私達の服の所に蛇が!
【小波】あれはヤバイよ、ハブだよ。
  …仕方ない、俺がハブを引き付けるから、服持って早く逃げて!
【望】そんな…あぶないよ!
【小波】でも、服なしで帰るわけにいかないだろ!さあ、早く!
【望】う、うん

タッタッタ…
【望】(だ、大丈夫かな…ハブは獰猛だから危険だって言うし…。)

【小波】おーい、清川さーん。
【望】あ、ぷれすて。大丈夫?怪我は無い?
【小波】別に平気。掠り傷だよ。
【望】ね、ねえ、それってまずいんじゃないの?
  医者に見てもらった方が…。
【小波】ちょっと、ハブを捕まえたときに、ひっかかれちゃったかな…。
【望】それって、たいへんよぉ!お医者さん呼んで来るから、まってて!

【医者】血清打っといたからもう平気だよ。
  あんまり無茶な事はするんじゃないよ。それじゃあな。
【小波】どうも、ありがとうございました。
【望】何であんな無茶な事したんだよ。私の事は、別によかったのに…。
【小波】何言ってんだよ、女の子を守るのは男の子の務めだろう。
  それに、清川さんなら、なおさら…。
【望】(えっ…なおさら?)
【小波】あ、いや、水泳部の、ホ、ホ、ホープだから…。
  危険な目には合わせられないし…ね。
【望】あ、ありがとう。女の子を守るなんて言われたの、私初めて…。
  凄く嬉しい…ぷれすてって、やさしいんだね。
【小波】いや、別に…ほんとは結構恐かったんだけどね。
【望】うん…ありがとう…。
【小波】あ!
【望】ど、どうしたの?
【小波】門限過ぎてる…。
【望】いっけなーい!早く帰りましょう!

・ホテルに帰って

【先生】おまえら!こんな時間までなにやってたんだ!
  警察に通報しようか大変だったんだぞ!
【小波】すみません、道に迷っちゃって…。
【望】(なんか、私を庇ってくれてるみたいで、悪いなぁ)

・しばし説教

【望】かさねがさね、ごめんね。
【小波】いいっていいって。じゃあ、おやすみ。帰ったらまた練習だよ。
【望】うん。このお礼はいつか…。
【小波】期待しないで待ってるよ。じゃあ、また明日。

・部屋に帰って

【みんくん】ねえ、望。小波くんと、怒られていたじゃない。どうしたの?
【望】ううん、別にいいの。今日は、凄くいい事があったから。
【みんくん】どうしたの?なんか、いつもと違うよ。
【望】ううん、ねぇ、小波君って、いい人だよねぇ…。
【みんくん】え?ねえ、なんかあったの?
【望】おやすみ。

  (また、部活で、ぷれすてに会うのが楽しみだな…。)


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