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■「1996.07.xx」ときめき!テスト

[No.0000000003]藤田

【望】あ、そういえばもうすぐテストだよ。まいったなぁ。
【小波】再来週だね。清川さんは勉強してないの?
【望】水泳が忙しくて、全然やってないよ。
【小波】ふーん、大変だね。
【望】そういうぷれすてはどうなのさ?
【小波】とりあえず、明日の日曜日に図書館に行って勉強しようと思ってるよ。
【望】日曜日ねぇ。私はその日も特別練習があるな…。

・次の日

【顧問】よし清川、今日はこれで終りにしよう。
【望】わかりました。
【顧問】それと、来週は特別練習なしだ。試験前だからな、しっかり勉強しろよ。
【望】ちぇっ。私が勉強苦手なの知ってるくせに。

・…家に帰って

【望】テストかぁ。そういえば一年ときは全部赤点だったもんなぁ。
  普通の生徒だったら、補習どころのさわぎじゃないだろうな。
  …、ちょっと勉強してみようかな?

  (教科書を開く、見る、倒れる)

【望】だめだこりゃ。全然分かんないや。私だけじゃどうしようもないな。
  ぷれすてが、図書館で勉強するって、言ってたっけな…。
  …、勉強、教えてもらおうかな。

・月曜日

【望】あ、ぷれすて。
【小波】清川さん、どうしたの?
【望】あのさ、今度の日曜日空いてるかな…?
【小波】空いてるけど、何?
【望】だったら、図書館で勉強教えてくれないか?
【小波】いいよ。一緒に行こう。
【望】よし。それじゃ、どこで待ち合わせる?
【小波】図書館の前でいいかな?
【望】それでいいよ。わすれるなよ。

【望】ふぅー。断られなくてよかった。
  図書館なら、勉強してても変に思われないしな。
  前、教室で教科書見てたら、友達がびっくりしてたもんな…。
  私って、そんなに勉強する姿が変なのかな?
  まあ、自分で考えても笑っちゃうもんなぁ。しょうがないか。

・日曜日

【小波】待った?
【望】全然、時間通りに来たからね。
【小波】遅れなくてよかった。
【望】それじゃ、中に入ろうぜ。
  …。
【望】(この雰囲気、どうしても馴染めないなぁ)
  あーイライラする。
【小波】清川さん、やめようか?
【望】(!。やば、声が出ちゃった…。)
  い、いや、私から言いだしたんだし、ほら、そこの机が空いてるぜ。
【小波】わかったよ。座ろう。
【望】さて、どこから教えてくれる?
【小波】教えるも何も、テストは明日からだよ。ヤマをはるしか方法はないと思うな。
【望】やっぱり、そんなもんか。
【小波】まさかカンニングペーパーをつくるわけにはいかないだろ?
【望】わかった、わかった。じゃあ、ぷれすてもヤマかけるのか?
【小波】そうだね。俺も部活でそんなに勉強してるわけじゃないからね。
  とりあえず、現国のテストは…。
  …。
【望】ありがとう、つきあってくれて。
【小波】俺でよかったら、いつでも付き合うよ。
【望】それじゃ、帰ろうぜ。

・家に帰って

【望】(…ぷれすてって、結構危ない橋を渡ってるんだな。
  赤点とったら補習があるだろうに…。)
  それじゃ、言われたとこだけでも目を通しておこうかな。
  何もしないよりかは、ましだもんな。
  えーと、確かこの辺が…。何となくわかるかな?

・テスト当日

【先生】それでは、始め。
【望】(あれ?ここぷれすてが言ってたところだ。へぇ〜、結構強運だなあいつ)
  (えーと、確かここがこうなるんだったな。よし、とりあえずできたと)
  …。
【先生】よし、終り。後ろの席のものは答案を集めて出すように。
【望】ふぇ〜、やっと終ったよ。
【みんくん】のぞみくん、残念だったね。
【望】いきなりそう言うか?今回はちょっと自信があるんだぜ。
【みんくん】へぇ〜。カンニングでもしたのかな?
【望】私はそういうことが一番嫌いだって、わかってるんじゃないの?
【みんくん】はいはい、知ってます。じゃあ、頭でも打ったの?
【望】もう、勝手にしていいよ…。

・結果発表

【望】やったぁ!赤点なし!
【みんくん】のぞみくん、大声でいうことじゃないよ、それ。
【望】私はそれだけで満足なの。
【みんくん】いいなぁ、スポーツ推薦のひとは。それぐらいで満足できるなんて。
【望】うるさいね。
【みんくん】あ、あれ小波君とその友達かな?
【望】あ、ホントだ。ちょっと私、ぷれすてに話があるから。
【みんくん】じゃあ、部活でね。
  …。
【小波】どうだぁ!好雄、俺の勝ちだぜ。メシおごれよな。
【好雄】ちぇっ、何で俺が負けるんだ?ぶつぶつ…。
【望】おーい、ぷれすて。
【小波】あ、清川さん、どうだった?
【望】これまでで最高の成績だったぜ。それもぷれすての…。
【小波】これも詩織のおかげだな。
【望】えっ!!詩織って、藤崎さんのこと?
【小波】そう。俺も全然勉強してなかったからね、詩織に問題の傾向とか対策
  を教えてもらったんだ。
【望】じゃあ、この前教えてもらったとこって…。
【小波】受け売り。
【望】そ、そう。それじゃあ、部活でね…。
【小波】あれ?清川さん?
  走っていっちゃった…。
  なにか話すことがあるんじゃなかったのかなぁ。
  …。
【望】(なんだよ、ぷれすての奴、嬉しそうに話しちゃって…。)
  (そういえば、テストの話をしたときに図書館に行くって、言ってたな。
  あのとき、藤崎さんと勉強してたのか…。)
  (…、何でこんなに気になるんだろう。私は関係ないのに…。)

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