いたいた、清川さん、早く!
あ、あたし?
そう、早く!
(ちょっと待ってよ、何で私が?)
あたたた…。
(やだ、ぷれすてそんなに強く手をにぎっちゃ…。)
(なんでこんなに真剣なのー。)
やったね、清川さん、一着だよ。
…もう手を離してもいいでしょ?
あっ、ご、ゴメン。痛かった?
(まったく鈍感なんだから。みんなが見てるじゃない。)
(でもちょっと嬉しいかな…。)
ちょっと、ぷれすて。その紙、なんて書いてあったんだ?
へっ?
どぼけてもダメよ、その紙見せて!
(なにこれ〜、『可愛い女子』ってなによ。)
な、なんでこれで、私を呼びにくるんだよ。
え、なぜって?
ほ、他にも可愛い子はたくさんいるだろ…。
でも、可愛い子って、清川さんしか思い浮かばなかったから…。
…。
(これって、みんな知ってるのよね。)
あれ、どうしたの清川さん?
ばっ、馬鹿…。
(ハズカシー。)
【みんくん】の・ぞ・み・く・ん!
なによ、その『の・ぞ・み・く・ん!』って。
【みんくん】あらっ、そんな口きいて後悔しない?
ツーショットがこのカメラに収まってんだけど。
ちょっ、ちょっとまってよ!
(えーん、ぷれすてのヤツ。)
【みんくん】それにしても、妙に一生懸命応援すると思ったら、ちゃっかりと
自分を迎えに来てくれるように相談してあったってわけね。
ち、ちが…そんなことしてないったら…。
【みんくん】はっは〜、隠すな、隠すな…。
(もう!)
(はーっ、どきどきした。)
(あれっ、ぷれすてのヤツ、なにしてんだろ?)
清川さん、今帰り?
そ、そうだよ。
一緒に帰らない?
(きゃーっ、なんてラッキーな一日なの。)
(…まだドキドキしてる。)
(…楽しかったな、今日は。)