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■「1996.05.05」ときめき!3連デート〜3

[No.0000000016]植田

・自宅

【望】うーん、今日はどうしようかな?
  (一昨日買ったワンピース着ていこうかな?)
  (でも、これは夏物だってぷれすては言ってたよな。)
  (昨日も同じ事で悩んでた気がするし…。)
  いいか、いつもの格好で。
  (でも、今日はちょっとだけお化粧して…。)
  (わかるかな、ぷれすて。)

とっとっとっ…
【望】それじゃ行ってきまーす。
【母】毎日よく行くところがあるわね、今日はどこに行くの?
【望】動物園。
【母】わざわざ口紅付けて動物園かい?
【望】(ギクッ)母さん、わかるの?
【母】そりゃね…それよりそのカッコをなんとかした方が…。
【望】いいの!行ってきまーす。
  (色付きリップなのに…すぐ判っちゃうもんかな。)
  (ぷれすて…気づかないだろうな。)

・動物園前

【望】(いっけない、もう時間過ぎてる。)
  (ぷれすて、怒ってなきゃいいけど…。)

【小波】(もう少し待ってみるか。)
【望】ごめんなさい。ちょっと手間取っちゃって…。
【小波】いや、今来たとこだから、気にしなくていいよ。
【望】(昨日だって5分前には来たくせに。)
  (ぷれすてったら妙に優しいんだから。)
  それじゃあ、中に入ろうぜ。
【小波】あれっ、清川さん、なんかいつもと違うね?
【望】えっ、そ、そんなことないよ。
【小波】そうかなー。
【望】ねっ、どう違うの?
【小波】うーん、どうって言われると、よくわかんないけど。
【望】(この鈍感。)

・ライオンの檻の前

【望】何か、オリに閉じこめられて、可哀想だな。
【小波】放しておくことはできないよ、特にライオンなんか。
【望】それは、そうだけどさ…。
【小波】優しいね、清川さん。
【望】えっ、でも、私だったら耐えられないなって…。
  (あっ、涙が出て来ちゃった。)
【小波】(ハンカチを出しながら)はいっ、涙もろいんだね。
【望】…ありがとう…。
【小波】…帰ろうか?
【望】…うん…。

・帰り道

【望】…慣れてんのね、ぷれすて。
【小波】えっ、なにが?
【望】女の子に泣かれるの。
【小波】そんなことないよ、こんな事したの初めてだよ。
【望】その割には、さまになってたじゃない。
【小波】そうかなー、自分じゃどきどきものだったけど。
【望】ふーん。(よーし、もっと焦らしちゃえ。)
  …今日は手も握ってくれないんだ。
【小波】えっ、い、いいの?
【望】い・や!…こっちのが、いい!
  (きゃっ、腕に抱きついちゃった!)
  (ぷれすてったら、焦ってる焦ってる。)
【小波】き、清川さん…。
【望】イヤじゃなきゃ黙って歩きましょ。
  (今日って最高ー。)

・自宅

【望】ふふふっ、あの慌てぶりったら、おっかしかった。
  リップに気づかないあんたが悪いんだかんね。
  …今度は肩でも抱かれたりして…きゃー。
  望…反省。
  明日から学校か…ロードワークもあるし。
  おやすみ、ぷ・れ・す・て。

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