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■「1995.08.15」きらめき!夏合宿

[No.0000000001]山本

・自宅

【望】ふう、明日から夏合宿か…。
  推薦で入ったんだからガンバらなきゃな。
  1年生だからって甘えちゃいられない。
  ファイト!

【母】望、まだ起きてたの?明日から学校でしょ、早く寝なさい。
【望】うん、分かってるって。
  (初日から寝不足じゃ洒落にもならない。)
  (早く寝よう。)

・合宿(初日)

【望】あ〜あ、特別練習って早い話がしごきじゃないか。もうくたくた…。
  (あれ、あそこで泳いでるのって体育祭で結構頑張ってたやつ…。)
  (名前、なんて言ったっけ…。)
  あいつ、結構速いじゃない。
【顧問】清川、練習の続きを始めるぞ!
【望】はい!

・合宿(三日目)

【望】(あれ、またあいつだ。)
  (なんか目に付くやつだよな…。)
  (でも、いやにフラフラしてないか?)

どたっ!

【望】あっ
  (倒れちゃったよ。大丈夫かな。)
  (仕方ない、バケツで水を…。)

【望】ほら、目を覚ませ。

バシャーン!

【望】やっと気がついたみたいだな。
【小波】俺、練習してて…。あれ、記憶がないぞ。
【望】これぐらいの練習でへばるなんて、軟弱なんじゃないの?
【小波】介抱してくれたんだ。ありがとう…。あっ、清川さん。
【望】私の事、知ってるの?
【小波】当然。水泳部にいる人はみんな知ってるって。
【望】(へぇ、私ってそんなに有名なのかねぇ。)
  (ところで、名前なんてったっけ?いいや、ごまかしちゃえ。)
  君だけ私の名前を知っていて、私が名前を知らないのは、不公平だね。
【小波】あ、ごめん。俺、小波。よろしく。
【望】よろしくね。それじゃ、十分休んだら、練習に戻って来いよ。
【小波】ありがとう。

【望】あれ、もう泳いでる。根性有るのか無いのかよく分かんないやつだな。

・合宿(六日目)

【望】(あれ、あいつだ…。)
  (すっかり元気みたいだな。)

【友人】どうしたの、望?ぼーっとして。
【望】あ、いや、別になんでも…。
【友人】ひょっとして、彼を見てたのかな〜?
【望】そ、そんなんじゃ無いって。
  ただ、こないだ倒れたから大丈夫かなと思って。
【友人】ふーん。
【望】な、なんだよ?
【友人】まあいいわ。じゃあね。
【望】あ、おい!

【望】(まったく…、何勘ぐってるんだか。)
  (私は水泳一筋なんだから。)

【顧問】よし、今日で合宿も終わりだ。気合い入れろよ!
【望】はい、頑張ります!

・自宅

【望】ただいまぁ…。
【母】まあまあ、お帰りなさい。ご苦労様。
【望】もうくたくただよ。もう寝るね。
【母】お風呂は?
【望】シャワー浴びてきたからいい。

どさっ(ベッドに倒れ込む音)

【望】(あぁ、疲れたな…。)
  (小波って言ったっけ…。)
  な、何考えてるんだ、私!?寝よ寝よ。


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