NO.3 2001年 2月19日

しょんべんしない

草

 

 
おじいさんが孫に話をした。

『ワシが小学校へ入って間もない頃だった。

道草を食いながらみんなと学校からの帰り道に

誰かが「先生ションベンするのかな?」と聞いた。

すると別の子が「そんなことするもんか」と叫んだ。

他の子もワシも、その通りだと思った。』

『バカみたい、しなきゃ死んじゃうじゃないか』

『ワシは、それくらい先生を偉い人だと思っていたんだ。

【おしっこをしない先生】に教わったのは、幸福であったと

いまでもワシは感謝しているんだ・・・・。』

 

その頃の親たちは先生を尊敬していた。

子供が学校へ行っていない家の人でも、

先生とすれ違うときは道をゆずり目礼し、挨拶の声を先にかけた。

それを見ていて子供心にも「先生とはよほど偉い人なんだなぁ」と考えた。

 

今の家庭は、子供の前で先生を平気で批判する。

それでは子供が、先生の言葉を素直に聞くわけがない。

まず親が先生を誉める努力をする。

どんな先生であっても、良いところを必ず持っている。

誉められれば、先生も必ず変わってくる・・・・我が子のためである。

そうすれば先生は、昔のように【ションベンをしなくなる】。

 

柵

 

→ ハジケコキ → 次へ