吹田市内に野生のキツネが生息しています。場所は、■■■の緑地帯です。
親子で3頭ほどが付近住民により、何回も確認されています。4〜5年前より、継続して目撃されています。写真も撮影されており、生息は確実です。
野生のキツネ[Vulpes vulpes(Linnaeus,1758)]
(ネコ目/イヌ科)
は、大阪府では大変少なくなっています。
大阪府の野生動植物の調査で、「準絶滅危惧」(存続基盤が脆弱な種)としてキツネがあげられています。
大阪自然史博物館学芸員の和田 岳 氏によると、大阪自然史博物館に寄せられている府下のキツネの確認データは5件しかありません。吹田市のような都市化が進んだ地域では、大変貴重な存在です。
吹田市では、「環境基本計画」(1998年)で「身近な動植物の保全」の目標として「人の心を和ませ、感性を豊かにしてくれる鳥や蝶などいきものの豊かな生息を確保すること。」その基本的施策として「市内に生息する鳥類や魚類など生きものの保護」「営巣地や、採餌・繁殖の環境を確保します。」「市内の動植物の生息・生育状況調査の実施」さらには、「自然の仕組みを活用し、生きものの生息に配慮した空間の確保」をあげています。
吹田市に生息する、野生のキツネの保護とその生息に配慮した空間の確保に向け、以下の要望をいたします。
2月上旬までに、文書でのご回答をお願いいたします。
1.吹田市として野生のキツネの生息確認調査を実施して下さい。 |
2.吹田市内で野生のキツネが生息し続けることができるようにするために、
動物の専門家と協議しつつ、その営巣地や、採餌・繁殖の環境を確保して下さい。 |
12吹環地第546号
平成13年1月31日
吹田市長 阪 口 善 雄
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厳寒の侯 貴会におかれましては、ますます御清栄のこととお喜び申し上げます。
さて、本年1月10日付けで要望のありました標記のことについて次のとおり回答します。
1 キツネの生息確認につきましては、現在、専門的知識を有する社団法人大阪自然環境保全協会と協議中です。 |
2 キツネの生息場所の確保につきましては、要望書中の生息場所は民有地であり、
その用途の決定に市としての強制力を発することは困難ですが、キツネが準絶滅危惧種であることに鑑み、可能性の道を検討してまいりたいと考えています。 |
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