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■「1997.08.03」だいすき!花火

[No.0000000006]馬渕

・7月26日 部活

【みんくん】もうすぐお祭りよね、のぞみくん。
【望】もう夏休みなんて早いよね。
【みんくん】そんな事言ってるんじゃなくてさ、行かないの?お祭り。
【望】うん…別に誘われてもいないし…。
【みんくん】誰に?
【望】え…いや、何も…。
【みんくん】ふーん、そうなんだ。誘われてないんだ。小波君に
【望】もう! 意地悪よね。
【みんくん】別に良いじゃない。誘われてなくたって、誘えば。
【望】う、うん…でも、照れちゃって…。
【みんくん】んも〜!じれったいわねぇ。私が誘っちゃうわよ!
【望】だったら、私が誘うよ!
【みんくん】だったら、今日誘うのよ!わかった?
【望】う、うん…。

・部活帰り

【みんくん】さあ、誘いなさいよ。
【望】う、うん、でも…。
【みんくん】あ〜、も〜!小波く〜ん!
【小波】何?何か用?
【みんくん】さ、のぞみくん、は・や・く!
【望】あ、あのさぁ、今度のお祭り、一緒に行かない?
【小波】なぁんだ、それだったら、呼び止められたついでに
  今言おうと思ってたんだ。
【みんくん】のぞみくんのとりこし苦労か…。
【小波】なに?
【みんくん】いいえ、何も。それよりさ、のぞみくんが浴衣で来るんだってさ。
【望】え?ちょ…もごもご(みんくんに口を押えられて)
【小波】へぇ?そりゃ楽しみだなぁ。見てみたいなぁ、清川さんの浴衣姿。
【みんくん】そうでしょう?だって。の・ぞ・み・くん
【望】…………。
【小波】あ、じゃあ、俺こっちだから。また明日。
【望】あ、じゃあ。
【みんくん】明日ね〜。

・ぷれすてが去って…。

【望】もう…浴衣なんて持ってないのに…。
【みんくん】良いじゃないの。
  のぞみくんも女の武器を使う事をそろそろ覚えなさいよ。
  じゃあ、また明日。
  (これでいいのよね…私が誘うって、ちょっと本気だったんだけど。)

・望宅

【望】お母さ〜ん、浴衣買って。
【母】どうしたの?急に…。
【望】それが、必要になったのよ。
【母】ふーん、そういう事…ね。いいわよ。可愛い娘の晴れ姿ですからね。
【望】そ、そういうわけじゃ…ない…わよ…。
  (もう、みんくんが余計な事を言うから、お母さんにまで
   勘ぐられちゃうし、恥ずかしいなぁ。)

・お祭り当日

【望】ねぇ、どうかな?おかしくない?
【母】だいじょうぶよ。良く似合ってるわよ。
【父】おお、いいなぁ。母さんの若い時を思い出すなぁ…。
  あの頃は…うん、うん…。
【望】とにかく行ってきまーす。
【母】相変わらずせわしい子ねぇ。
【父】あ、おーい、ちゃんと帰ってこいよ…って行っちゃったか…。

・神社

【望】(ぷれすて、まだかなぁ…。)
【小波】待った?
【望】あ、ううん、今来たとこだから…。
  すっごく賑やかだね。
【小波】浴衣、可愛いね。良く似合ってるよ。
【望】可愛い?…。ありがとう。着て来たかいがあったよ。
【小波】なんか、見違えちゃったなぁ。最初違う人かと思ったよ。
【望】(みんくんにお礼言わないといけないかなぁ…。)
【小波】今日は花火大会があるんだって。見に行かない?
【望】うん、そうね。行きましょう。

・花火会場

ドーン…パラパラ…
【望】…きれい…。
【小波】昇り竜七変化って奴だね。
【望】それって、花火の名前?詳しいんだね。
【小波】ま、まあね。
【望】私…こういうのって憧れあったんだ…。
  なんだか、映画みたいじゃない?
【小波】まあ、俺が相手じゃ役不足だけどね。
【望】そんな事無いよ。
  (ぷれすてに望が寄りかかって)
【小波】き、清川さん…。
【望】もうちょっと、このままでいさせて…。

ヒュー…ドドーン…


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