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■「1996.03.20」きらめき!遊園地に行きましょう

[No.0000000003]藤田

・夕方

【母】望、ちょっと来て。
【望】なに?お母さん。
【母】新聞配達の人が遊園地の入場券をくれたの。
  例の彼氏でも誘って行ってきなさい。
【望】やだ、そんなんじゃないってば。
【母】あら、そうなの?

・夜

【望】結局、もらっちゃた…。
  最近、あいつの顔見てないなぁ。
  部活は違うし、水泳の特訓のおかげで下校のときもなかなか会えないし…。
  私からデートに誘うなんて、なんか恥ずかしいしな…。
  ジェットコースターに乗ろうっていわれたら困るし。
  やっぱり、やめよう。

・朝

【母】おはよう、望。ロードワークには、行ってきたの?
【望】おはよう。今帰ってきたとこ。シャワー浴びるね。
【母】遊園地、新しいアトラクションができたそうね…。
【望】え?そ、そう。
【母】望は行かないの?
【望】だ、だって私から男の子をデートに誘うなんて…。
【母】あら、いつお母さんは男の子を誘うなんていったかしら?
【望】あ!……(真っ赤)。
【母】女の子から誘ったっていいじゃないの。勇気を出しなさい望。
  そうしないと、発展しない恋だってあるのよ。
【望】わかったわ。お母さん。
【母】じゃあ、早くシャワー浴びてきなさい。風邪ひくわよ。

・休み時間

【望】あいつ、どこにいるかな…。
  クラスが違うのがこんなに歯がゆいものだったなんて…。

  …あ、いた!


[No.0000000006]馬渕

【望】あっ、ぷれすて。
【小波】清川さん。どうしたの?
【望】今度の日曜日、空いてるかな…?
【小波】空いてるけど、何?
【望】遊園地に、付き合って欲しいんだけど…。
【小波】いや、遠慮しておくよ。
【望】そ、そう…。

【望】やっぱりこんななりじゃあだめかな…。
  でも、あんな断り方しなくたって良いじゃない!

・家に帰って

【望】ただいま…。
【父】おかえり。なんだか元気が無いな。
【望】え、そんなこと無いわよ。
【父】そうか?悩み事でもあるんじゃないか?
【望】別にないったら!
【父】どうしたのかな、何か変だよな、なあ、母さん
【母】ふふふ…。
【父】??

・ベッドに横になって

【望】良く考えたら、断られたからって、なんでこんな落ち込まなきゃ
  行けないのよ!
  誰か誘えば良いんじゃないか。
  (電話をとる…しばらく考えて)
  やっぱやーめた。…ふー。
  もうちょっと女の子らしくなろうかな…。

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