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 「ピアノ池の環境をよくする会」設立総会  2004年2月11日
                                        北千里公民館  

 2月11日北千里公民館で「ピアノ池の環境をよくする会」設立総会が開かれました。
 過去2年間のピアノ池でのヒメガマ刈り取り作戦の報告のあと
阪神・都市ビオトープフォーラム代表の戸田耿介(とだこうすけ)氏による
「都市の水辺空間と市民参加」の講演がありました。
 引き続き、設立趣意書・会則が紹介され役員選出、今後の活動予定が紹介されました。
戸田耿介氏の講演要旨
最近の子どもの水辺での自然体験について
 兵庫県の小学5年生と中学1年生にアンケート調査をしたところ、9割の子どもが川で遊んだ体験が「ある」と答えたが、フナ、ドジョウ、ヤゴをつかまえたことがあると答えたのは3割だった。
 1960年ころまではガキ大将が小さい子どもを仕切るなどして、子どもたちだけで水辺に触れ合うことができたが、昨今はむしろ水辺に近づかない教育がなされている。現代の子どもたちは水辺から遠ざけられ、自然体験の機会を失っている。

水辺のビオトープ復元について
 最近の農業用ため池はことごとく護岸工事され、ほとんど生き物が見られない。それに比べピアノ池は、もともとは沈砂池として造られたが、隣接する公園で木が植えられたりしたので、意図したものではないが本来の水辺環境が作られている。
 近年、ビオトープ復元活動が盛んになってきているが、結果的にピアノ池はまさに復元されたビオトープである。
 ビオトープ復元は生態工学としてまだ試行錯誤の段階である。生き物の相互関係は複雑なため、必ずしも「こうすれば、ああなる」とはいかないものである。そこで常に目標に近づくよう、結果を見直しながら作業内容を改善していく管理手法=順応型管理技術が必要である。

自然環境保全への市民参加について
 神戸市の「市民公園制度」では、私有地の土地所有者から土地を無償提供してもらい、そこの管理を地域住民が行っている。行政はその土地の固定資産税と都市計画税を免除し、管理費を支援する仕組みである。そこでは「神戸里山クラブ」という市民団体が、里山を管理できなくなった持ち主に代わって里山管理をし、行政、土地所有者、市民との間を取り持つ役目を果たしている。
 このような市民活動を継続していくためには次の5項目が重要である。
 1 「情報発信」    会報、回覧、ホームページなど
 2 「自分が楽しいと思えること」 息切れしないことが大切
 3 「若い人材」 家族会員制度などを設けるなど
 4 「イベント」 共通の目標つくり
 5 「助成金などの活用」 会費を安くすることも必要

【会場からの質問】
 Q:順応的管理をする上で「作業内容を改善していく際の注意点」について。
 A:具体的なビオトープの目標像を明確にし、生き物の状況をモニタリングすること。


  
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