満を持していよいよドラクエ８が発売されました。何を隠そう、自分は小学生のときにドラクエ１をプレイして感動し、<b>「自分も子供に夢と希望と愛を与えるゲームを作りたい！」</b>と、この業界を目指そうと決めた口なので、人一倍ドラクエに対する思い入れは強いと自負しています。まあ、今現在ゲームを作るという夢は叶いましたが、子供に夢と希望と愛を与えているかどうかはかなり謎です。むしろ現実の厳しさを教えるようなゲームばかり作ってきたような・・・orzそんな夢と希望を与えてくれた思い入れのあるドラクエですが、100時間は遊んだはずなのにストーリーをほとんど思い出せないドラクエ６、PSになったにも関わらず絵的にきつく、ぜい肉だらけで一貫性のないストーリーに、バランスもくそもない転職システムのドラクエ７と、正直がっかり続きでした。今回も裏切られるんじゃないかと半信半疑だったのですが、PS2のドラクエ５についていたムービーでどうやら凄そうだと知り、期待してＴＧＳに行ったものの、やれる時間の短さから悪い印象を与えられ、一喜一憂を繰り返していたのですが、発売日が近づくにつれ期待は高まり、ひさびさにゲームの発売日に胸おどる日々でした。そして、いよいよ期待と不安に満ちた発売日。心配は杞憂にすぎませんでした。<font size="5">これこそ自分の求めていたドラクエの進化系だ！</font>個々のドラクエ像はいろいろあると思うので、３Ｄになったことは賛否両論かもしれません。でも、自分にとっては<font size="5">鳥山 明</font>の絵で表現された、<font size="5">ドラクエの世界観</font>の中を自由に走り回って冒険する、これがずっと思い描いていたものでした。さらに、個性豊かなドラクエキャラたちが、いままで以上に表情豊かに攻撃をしかけてくるのです。カクカクのポリゴンでもなく、変な光沢の目立つトゥーンレンダリングでもなく、滑らかな鳥山タッチの絵が生き生きと動くその様は、ほんとうにアニメをみているような感じで、それでいて立体感もあるというすばらしい仕上がりでした。モーションも一体一体に細かくついており、<font size="5">こいつ、こんな攻撃するんだ！ｗ</font>とか、慣れ親しんだキャラでも新しい発見をたくさんした気分になりました。まさに、そこにドラクエの世界があったのです。ストーリーも今回はドラクエの王道で勇気と友情と冒険の一本道。すべての物語は壮大な複線であり、すべてが必然。ひとつの収束にむかって突き進むのは、一冊の本を読み解くような感じで、まさにネバーエンディングストーリー。続きが気になって止まらなくなります。イベントも一回しか使わないようなイベントにまで惜しみなく専用モーションがあったり、ゲームとムービーの絵のギャップがあるようなイベントもなく、世界観を壊すことなく楽しむ事ができました。これに比べたら、ほんと７なんかぜい肉だらけですよ。もちろん、わき道をするのは自由で、レベルが足りないと感じたら引き返してレベルを上げることもできるし、道をそれて探索をして、NMみたいな固有名のモンスターを捜したり、宝箱を捜したりすることもできる。そうやってわき道にそれて探索している間に勝手にレベルもあがり、気が付くとほどよいバランスになっていたりするあたり、ほんとにドラクエを心底楽しんでいる人ほど、楽しく進めることができるという、神がかり的なバランスでした。戦闘バランスについても、懸念だった新システムのテンションも、だいぶテンポがよくなり、また、これを上手に使うことが一番の攻略法という、どうでもいいシステムでなく、ないと困るシステムにまで昇華されていたのが見事です。ためるのがだるい、という人もいると思いますが、レベルをあげればためる必要はなくなるし、ためるを使えば多少レベルが低くてもどうとでもなる、というのが素晴らしいのです。最後までためきった時のダメージのあがりっぷりときたらもう、脳汁でまくりですよｗ最近のFF11に物足りなかった爽快感がそこにありました。あと、街で武器・防具を買うとその性能がよくわかるようなバランスになっています。防具とか、ほんと極端なぐらいにダメージが変わってきます。街についたらその街で一番いい武器や防具を買ってから次の街へ出発。ドラクエっぽさがよくでています。自分は街２つごとに買う派ですが（笑）あ、そうそう、モンスターやキャラがいちいちアニメーションするので戦闘がうざそう、と思われるかもしれませんがそんなことはなく、実際に比べてみるとわかるのですが、ＳＦＣのドラクエとかと、戦闘のリズムはあまり違いがありません。実にいいテンポで攻撃してくれます。ロード時間もシームレスと思えるくらい速いです。音楽に関しては内臓音源なのがちょっと物足りないですが、それでもこれもいい感じに、良き時代のすぎやま節がでていて、自分は満足です。最近のゲームって音楽を覚えていない事が多いのですが、今回はゲームをしていなくても音楽を思い出すことができるのです。ついつい仕事中にフレーズを口ずさんでいたり。ついでに、シリーズをやっている人には心底ゾクゾクして鳥肌ものの音楽があったのですが、これは自分の耳で確かめてほしいです（笑）あとはなんだ、今回のもう一つのシステム、錬金釜。これが結構楽しい。レシピを探す楽しみと、セットして忘れた頃に鳴り響く、電子レンジのような「チーン！」の音！これが絶妙にイイ！（・∀・）なんか常にセットしていないと時間が損したような気分で、ついついいれちゃう（笑）また、今回はお金がかなり辛めなんですが、アイテムを売りたいのに材料になるかもしれないから売れない、というジレンマに陥ってしまうのもまたいいですね（笑）もう、今回のドラクエについては手放しでベタ褒めで、スクエニの回し者じゃないか、とか思われるかもしれませんが、なんと思われようとも、<font size="5">いいものはいい！</font>ひさびさにいいゲームをしたという気分で一杯です。ゲームってやっぱこうじゃなきゃ。もちろん、長くやると「ここはこうしてくれたほうが良かった」とか、無くはないですがそれはほんとに微々たる範囲で、それは次回への課題にすればいいし、今回は十分すぎるほどの出来だったと思います。次回も是非、レベル５さんに作っていただきたいところです。ついでにこのエンジンでクロノトリガーとかをリメイクしてくれたら、伝説のこせそうですよｗ最後に、冒頭にも書きましたが各人のドラクエ像は違ってて当たり前だと思います。それは育った環境、見ているポイント、楽しみ方がそれぞれ違うので当たり前なのです。だから、自分がべた褒めしても、「今回のはダメだ」とか言う人もいて当然でしょう。でも、それが何だって言うのでしょうか？自分にとってはむちゃくちゃよかった。ただそれだけです。もちろん、逆の意見だってそうあるべきです。人の意見に振り回されず、自分だけの感想を持つことをオススメします。しかし、それを人に押し付けるのはやめましょう。楽しんでいる人に失礼というものです。あわなきゃとっとと辞めればいいのです、ゲームですから。まあ、冒頭で６や７をぼろくそに言ったわけですが、やっていた当時は楽しんだもので（笑）なんか脱線しましたが、今回、悩んでいる人には背中をそっと押しましょう。<font size="5">ドラクエ好きなら、やっとけぇ！</font>以上！！P.S.日曜にクリアしましたが、まだまだ楽しんでます。
