吹田の野草マップ

調査期間 2003年11月〜2005年1月

この調査は財団法人イオン環境財団の助成を受けて行いました


野草の調査について

吹田市内は空き地が減りました。それと共に身近な野草が減ったように感じています。現実にはどうなのか調査してみました。日本古来の野草、近年に海外から入ってきた種(帰化種)などの野草のうち37種類を選出しました。調査する地区の区割りは環境省が統計調査に使用している「3次メッシュ」といわれているものを用いました。1区画は縮尺2万5千分の1の地図を100等分した1km四方で、吹田市内は51に区割りできました。
(それぞれの区画の番号は「3次メッシュ」で使用されている番号です)


吹田の野草の現状

1区画に、37種のうち何種確認できたかをマップに示しました。最も少なかったのはキキョウ(2区画で確認)とウツボグサ(4区画)で千里ニュータウンのみにありました。アキノタムラソウ(5区画)とツリガネニンジン(6区画)は吹田市の原風景である里山的な環境が残っている春日や千里山で見られました。コオニタビラコ(春の七草でホトケノザと呼ばれる)やヨメナ、セリなどはわずかに残っている田んぼにありました。51区画のうち、20区画以下でのみ確認できた8種を吹田の希少種とし、マップ2〜4に入れました。
一方、手入れの行き届いた公園ではオオイヌノフグリやカラスノエンドウなど、どこにでもある草が多く、種も限られていることがわかりました。アレチノヌスビトハギやクズは空き地には必ずあると思われましたが、草刈りが頻繁におこなわれるのか、南部で見つけられなかった区画があります。多くの種があったのは里山的な林と田んぼが残っているところです。4種類のマップを見ているとほかにもわかってくることがあります。
身近な野草にも眼を向けてみませんか。