=====廃棄物処理についての提案=====
す環会第32号
2000.9.28
吹田市長 阪口善雄 様
すいた市民環境会議
吹田市の廃棄物処理についての提案
焼却炉再建時期がせまる吹田市のごみ処理問題は、環境問題のうちでも重大事項であり、日夜ご心労のことと拝察いたします。
私たち市民も、到底無関心ではいられず、6月10日開催の「吹田環境教育フェア2000」において、
ごみ減量について考えてみました。
どうしたらごみを減らせるのか、市民、市行政、商・産業界がすべきことは何かをワークショップというかたちで考え、討論し、まとめてみたのです。
その成果をもとに、ごみの処理と減量のためには何が大切なのか、何ができるのか、どのような方策がよいのかを検討いたしました。
そこで以下の提案をいたします。
★ ごみ減量基本計画 ★
『 吹田市における循環型社会の構築 』
吹田市環境基本計画の、「廃棄物の減量やリサイクル化を目指した資源循環型でかつ環境への負荷の少ない社会を構築すること」にもとづき、吹田市の廃棄物処理について提案します。
<基本理念>
現代の大量生産、大量消費、大量廃棄型社会において、私たちは非常に便利で快適な生活を享受しています。その結果として、ごみの増加、みどりの減少、地球温暖化などの問題が起こり、人類の将来が危惧されています。
環境破壊の時代といわれる20世紀から、環境共生の21世紀に向かう今、「循環型社会形成推進基本法」(※1)が制定され、個別リサイクル関係法が矢継ぎ早に施行されています。
しかし、ごみ問題の解決には不充分です。
吹田市では、「燃焼ごみ」「資源ごみ」「大型複雑ごみ」「小型複雑ごみ」「有害危険ごみ」の5種類に分別して収集を行っています。
しかし今日の状況は、ごみ処理量は減少するどころか漸増しており、循環型社会構築にはほど遠く、廃棄物処理の将来は、非常に厳しい状況にあります。
今こそ、環境の保全と創造を念頭に置き、市行政は市民、事業者、研究機関と協働し、市民の参画
を得て、循環型社会を構築し、真に住み良い吹田市を創っていかねばなりません。
そのため、拡大生産者責任(※2)やライフサイクルアセスメント(※3)の考え方に基づく廃棄物減量や、ライフスタイルの見直しを促進する施策を推進し「ごみゼロ都市吹田」をめざします。
<基本方針>
「ごみゼロ都市吹田」をめざし、ごみ処理・処分施設を順次縮小する。
そのための基本方針を以下のように定める。
1. 「ごみを作らない」「ごみを買わない」「ごみにしない」「再生・再利用品を使う」を4原則とする。
2. 製品の生産から流通、消費、廃棄に至る各段階において、市民、事業者、行政の責任と負担を
明確にする。
3. 行政は率先して行動し、市民、事業者と共に環境学習を推進する。
4. ごみ減量を推進するため、市民、事業者、行政はそれぞれの組織体制を整備・実体化する。
5. 市民、事業者、資源回収業者、行政の4者協力体制を確立し、処理過程の情報公開を図る。
6. この「ごみ減量基本計画」は、市民、事業者、行政からなる「ごみ処理評価委員会(仮称)」で毎年評価し公表する。
<基本目標>
ごみの処理量の減量目標は四半世紀で50%
1998年の吹田市のごみ量は約14万トンなので、2025年には約7万トンに減量される。
最初の10年間で、事業ごみ30%、家庭ごみ10%、総量の20%を減量する。
次の10〜15年で、全国的な法規制整備の施行と併用して目標の「四半世紀で50%減量」をクリアする。
<基本計画>
以下の基本的な考え方に従って、今後の具体的な取り組み方法を計画していく。
1. 短期に実現可能な施策、関係者の協力などを必要とする中期的施策、および全国的施策に分けて計画を立てる。
2. 全国的施策を地域から提案するためのプランとしてネットワークの構築をする。
3. ライフサイクルアセスメントの手法を取りいれる。
4. 具体的な取り組みを策定するために「吹田ごみ会議(仮称)」を設置し、市民参画を図る。
以 上
【参考資料】 (※1)循環型社会形成推進基本法
http://www.eic.or.jp/eanet/recycle/recycle.html
http://village.infoweb.ne.jp/~tsasao/junkan.htm
循環型社会形成推進基本法
7つの問題点
http://www.fukuyama.gr.jp/View_Recycle.htm
(※2)拡大生産者責任
http://club.pep.ne.jp/~ohhero/epr4.htm
(※3)ライフサイクルアセスメント
http://www.aist.go.jp/NIRE/%7Elca/LCAgroup/paper/saisyonnoippo/saisyonoippo.htm
|