プリンタの設定メモ Hiroshi Takekawa 著 first revision, Last Modified: Sun Mar 8 20:56:41 1998. この文書は、プリンタを設定した時のメモです。導入の際のお役に立てば幸い です。 JF等の文書を読んで設定したものですので、そちら(特 にJPprinting-mini-howto)を先に読んでください。この文書はHOWTOではござ いませんので、みなさん全員向けに書かれてるわけではないということも御了 承ください。また、この文書は更新される可能性があります。日付が古いよう ならば、こちら で最新版かどうかご確 認ください。 ______________________________________________________________________ Table of Contents: 1. どんな設定が必要か? 1.1. カーネル 1.2. ジョブ管理システム 1.3. ブートスクリプト 2. /etc/printcapの設定 3. gsを使う/etc/printcapの設定 4. 更新履歴 ______________________________________________________________________ この文書の著作権はHiroshi Takekawaが所有しております。 (C)Copyright 1998 by Hiroshi Takekawa. この文書は、自由に配布してかまいませんが、改変しないでください。特に著 作権表示を変更/削除してはいけません。 この文書は、役に立つようにと願って書かれておりますが、間違っている可能 性があります。この文書によって生じたあらゆる事故等に対する責任を筆者は いっさい負わないものとします。間違いの指摘、御意見、御感想等は広く募集 いたしておりますが、プリンタに関しては機種による差もあるかと思われます ので、御期待に添えないことも十分に考えられることは御了承ください。 ______________________________________________________________________ 1. どんな設定が必要か? プリンタを使用可能にするには何をどう設定すればよいかどうか記述します。 ただし私はCanon BJC-35vのみしか持っておらず、それだけを対象にしている ので、他のプリンタでの設定をこのメモだけでできるかどうかは全く保証でき ません。 1.1. カーネル プリンタドライバが入っていることを確認してください。またモジュールにし ている場合はmodprobe lpなどを忘れないよう。 1.2. ジョブ管理システム まず、lpr、lpdといったプリントジョブの管理システムを設定しなければなり ません。インストールされてなければインストールから始めなければなりませ んが、多くのディストリビューションにおいて、バイナリで提供されていると 思いので、インストールで困るということはあまりないかと思います。このシ ステムは多くの設定を/etc/printcapにて行ないます。これの書き方は後述し ます。 1.3. ブートスクリプト さて、この管理システムで印刷するには、lpdというデーモンプロセスが走っ ている必要がありますので、それを起動してください。常に使うなら、ブート 時に起動するようにしておくといいでしょう。Slackwareな ら/etc/rc.d/rc.inet2で起動されると思います。 以上ですが、/etc/printcapの設定が要なので、簡単なわけではありません。 紙を無駄にするかもしれませんが、めげずにがんばってください。 なお、蛇足ですが、パラレルzipの先にリンクしてるなどという場合はzipの電 源が入ってることを確認してください…(うーむthroughするだけじゃないのだ ろうか) 2. /etc/printcapの設定 プリンタにもいろいろ種類がありますが…いわゆるESC/Pをサポートしてるプ リンタなら次の設定でいけてしまうのではないでしょうか。 lp|ESC/P filter:\ :lp=/dev/lp1:\ :sh:\ :if=/usr/sbin/escpf:\ :of=/usr/sbin/escpf:\ :sd=/var/spool/lpr/lp:\ :pw#90:pl#66:\ :mx#0:\ :lf=/var/spool/lpr/lp/lpr-error: この設定だとA4ぎりぎりの印刷になると思います。これを/etc/printcapに書 いてください。他にlpで始める行があったら削除するかコメントアウトしてく ださい。私は以前コメントに埋もれてあったGeneric printerの設定を見落し ていてはまりました…。 それでは、印刷してみましょう。lpdは走ってますね?紙は大丈夫ですか?プ リンタの電源は入ってますね?ではやってみましょう。 % lpr filename プリンタが動いて印刷できた方、おつかれさまでした。もう終りです。動かな かった方、すみません。ESC/Pモードであるかもう一度ご確認ください。手動 で設定できるなら設定してみてください。うまくいかなければ後述のgsを使う という方法もあります。 ちなみにこの設定は、JPprinting-mini-howtoのものを、escpfのPATHをPJE向 けに変えただけです。(しかも/usr/lib/escpf->../sbin/escpfなので別に変更 しなくてもいい)。HOWTOは本当に役に立ちますよね。 さらに後でわからなくならないように下のような注釈を私はつけました。 # lp スペシャルファイルを指定します。プリンタポートの I/O アドレスによって # 0x3bc:/dev/lp0 0x378:/dev/lp1 0x278:/dev/lp2 となります。 # sh カバーシート(出力したホスト名やユーザ名が印字される)の出力を抑制します # if Input Filter です。文字通り入力データのフィルタです。例えば課金情報 # 等を処理する場合に使用されます。ここでは JE に含まれる ESC/P 用のフィ # ルタを指定していますが、特別何もしていません。 # of Output Filter です。出力データのフィルタです。ここで 1.2 節で説明し # た変換などをおこないます。JE に含まれる ESC/P 用のフィルタを指定して # いますが、特別何もしていません。 # sd スプールディレクトリを指定します。これは 1 のプリンタ名毎に作成します # pw 印字桁数の指定です # pl 印字行数の指定です。 # この指定は、escpf フィルタにおける A4 でぎりぎりのサイズです。 # mx スプールする最大ファイルサイズの指定です。0 を指定すると無制限になります # lf ログファイルの指定です。エラー発生時に記録するファイルです。 これもmini-howtoのものをC&Pして変更しただけです。 3. gsを使う/etc/printcapの設定 対応したプリンタならばgsを使ってPostScriptをプリントアウトすることもで きます。…というわけなので、PostScriptプリンタをお持ちの方には無意味 なsectionです。あ、でもColorでないなら意味がありますね。普通のColorプ リンタでColorPostScriptプリンタのかわりができます。 まず、gs(ghostscript)が入っているかどうか確認してください。入ってなけ ればインストールしましょう。これもバイナリが収録されていると思います。 自分で構築すると、日本語PDFが表示/作成でき、VFlib+FreeFontできれいに出 力、なんてことができます。(今article9.psを出してみたらとてもきれいでし た。) さて、設定ですが、フィルタとしてgsを使うように設定するだけです。 私の場合は、 ps|gs|GhostScript printer:\ :lp=/dev/lp1:sh:mx#0:\ :if=/usr/local/sbin/gsf:\ :sd=/var/spool/lpr/ps:\ :lf=/var/spool/lpr/ps/lpr-error: となります。/usr/local/sbin/gsfは次のようなフィルタスクリプトです。 #! /bin/sh /usr/local/bin/gs -q -dNOPAUSE -sDEVICE=bjc600 -r360 \ -sPAPERSIZE=a4 -sOutputFile=- - bjc600の部分を自分のプリンタのドライバに置きかえてください。どんなドラ イバがあるかは、gs -hで表示されます。印刷してみるには、 % lpr -Pps article9.ps などとやってみてください。でてきましたか?ここまでいけば、 % dvi2ps *.dvi | lpr -Pps として、dviを印刷することもできます。この文書はSGMLで書かれているの で、dviも用意されていますので、この文書を印刷してみることもできます。 4. 更新履歴 # Last Modified: Sun Mar 8 20:56:41 1998. # $Id$ ______________________________________________________________________ #$Log$