第2回 「白と黒の憂鬱・・」

-ピアニスト Vol.1-


1980年9月15日、ニュ-ヨ-クで一人のモダン・ビアノの巨人が
この世を去った、享年51歳というあまりにも早く、
残念な幕切れだった。
*
私が彼の名前を知ったのは、友人のあるピアニストとの話しの中
に、衝撃的で象徴的な彼の存在を知ったからで、その友人の話し
に彼の姿を想像しては、彼が弾くピアノに想いを馳せたものだ。
彼は、1956年にリバ-サイド・レ-ベルから初のトリオ・リ-ダ-
アルバムとなった「New Jazz Comception」を発表した。
本人としては、リ-ダ-アルバムを作る心境ではなかったらしい
しかし、予想外の反響と注目を集める事となる・・・・。


1954年以来、彼は数多くのレコ-ディング・セッションにサイド
ミュ-ジシャンとして参加している、1958年にマイルスデイビス
に誘われるが、9ヶ月後にはマイルスの許を離れる事になった。
しかし、私が憧れを覚えるのは、その後、マイルスが彼のことを
呼び戻して録音した「カインド・オブ・ブル-」が後世の傑作とし
て知られ、そんな運命の流れのなかに身を置けた彼の強烈な存在
に、嫉妬にも近い憧れを感じるのである・・・。
「神様!!、私にも彼の両手をください・・」なんて叫んでしまう!!
1959年に彼は、ポ-ルモチアン(ds)スコットラファ-ロ(b)という
メンバ-を得て、「PORTRAIT IN JAZZ」を発表し、トリオとし
て黄金期を迎えるわけです、私にとって愛しく、憧れの神的存在
である彼の名は・・・・ BILL EVANS。

TVの番組のテ-マとして名を馳せた
アルバムも確かに名盤だし好きなも
のだが、私の少ない彼のコレクショ
ンの中では、1963年1月に発表され
た、「Bill Evans Solo Session」
Vol.1が文句無しの第1位である。
まるでピアノが歌っている様に感じ
られる1曲目などにいたっては幾度
グラス片手に夜を過ごしたか・・。
切なくなるほど大好きな一枚です。

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