「1995.04.04」入学式〜鏡魅羅〜

[No.0000000001]山本

・入学式前日、鏡魅羅の家

魅羅  |ふふふ…、いよいよ明日だわ。
鏡   |おい、お姉ちゃんまたかがみの前でぶつぶつ言ってるぞ。
映   |しかも気が付いてないんだよなぁ、周りに聞こえてること。
光   |しっ!
    |お姉ちゃんに聞こえたらまた頭叩かれるぞ。
魅羅  |私は誰よりも綺麗…。
    |みんな私の虜になるのよ…。
輝   |そろそろ寝ようぜ。
弟たち |そうだね。
魅羅  |ふふふふ…。

・入学式、朝

男子1 |お、おい、誰だあの子?
男子2 |知らないよ。でも綺麗だなぁ…。
女子1 |な〜に、あの色気き○がい
女子2 |なんかやな感じよね〜。
魅羅  |(ふふふ…、注目の的だわ…)
    |(ハンカチでも落としてみようかしら)
    |ひらっ
男子1 |あっ、おい。
男子2 |う、うん。
    |だだだだっ
男子1 |あ、あの、ハンカチ落ちましたよ。
男子2 |ど、どうぞ。
魅羅  |あら、ありがとう。
    |親切ね。
男子1 |いや〜、そんな。
男子2 |当然のことをしたまでです。
女子1 |なにあれ。
女子2 |でれでれしちゃって。
    |これだから男子って…。

・入学式後

男子達 |あの、カバン持ちましょうか?
魅羅  |ありがとう、お願いするわ。
男子達 |そんな、鏡さんに重たいものは似合わないですから。
    |わいわいわいわい…
小波  |なぁ、好雄。
好雄  |ん、なんだ?
小波  |あれ、なんなんだ?
好雄  |「あれ」って?
小波  |あれだよ、あの人だかり。
    |なんか、1クラス分位の男が固まって歩いてるぞ。
好雄  |なんだろうな。
    |よし、俺ちょっと調べてくる。
    |たったったった…
小波  |お、おい、好雄!
    |…、あいつ、行動力だけは抜群だな…。
好雄  |なぁなぁ、この集まりってなんなんだ?
男子1 |鏡魅羅親衛隊さ。
好雄  |し、親衛隊〜!?
男子2 |そうだ。
    |お前も入りたいのか?
好雄  |(か、鏡魅羅ってなにもんだ?)
    |(おかしいなぁ、入試のときに可愛い子はあらかたチェックしたはずなのに…)
    |な、なぁ、鏡魅羅って誰なんだ?
    |先輩か?
男子3 |新入生さ。
    |ほら、こっち来て見ろよ。
    |……、あれが鏡さんだ。
好雄  |(び、美人じゃねぇか…)
    |(がーん、大ショックだぜ)
    |(お、俺はこんな美人の女の子を見落としたというのか〜)
    |がっくり
男子2 |お、おい、どうしたんだ?
好雄  |……。
男子1 |おい、鏡さんが移動するぞ。
男子2 |う、うん、分かった。
    |おい、しっかりしろよ〜。
    |ざっざっざっざ…
好雄  |……。

・夜、鏡魅羅の家

魅羅  |ふふふ…、まずまずだわ…。
鏡   |おい、お姉ちゃんまた始まったぞ。
映   |あのときのお姉ちゃん、恐い。
光   |聞こえたらどつかれるぞ。
魅羅  |とりあえず初日で同じクラスの男子は制覇したし、
    |この調子で行けば、全校制覇もそう遠くは無いわね…。
    |ふふふふ…。
    |男なんて…、男なんて所詮こんなものよ…。
輝   |そろそろ寝ようぜ。
弟たち |そうだね。
魅羅  |ふふふふ…。
    |見てなさい、私を振った男達をみんな後悔させてみせるわ…。