トップランディング操作系


端子図を見てもらえば分かりますけど、トップランディングはJAMMAではなく

という信号で操作します。このうち実際に操縦に使うのはPULSE系で、POS SWはスタート時のセンタリングに使います。
で、PULSEって何か?というとこれはロータリーエンコーダの信号をさします。

ロータリーエンコーダって?

一番身近なものは「マウス」と言いたいところですが最近のマウスは光学式なので、実物を。

これはパズループ用のパドルスイッチ。いわゆるアルカノイド系になります。
スリットの入った円盤を2つの光学センサがはさむ形になります。このセンサは周期が微妙にずれて交互にON.OFFするようになっており、OFFのときに5V,ONのときに0Vになるように配線を接続すると、回転方向に応じて下記のようなパルスが発生します。

言葉で説明すると、回転方向に従ってまずどちらかの片方の信号が動き始め、動いている間中交互にON・OFFを繰り返す、という動作をします。これにより回転角度を検出可能なのがロータリーエンコーダの特徴です。


通常のアナログレバー系のゲームは可変抵抗にて角度を検出します。2種類を比較すると

角度検出 傾きに対する移動量 回転量 イニシャライズ
ロータリーエンコーダ 相対角度 常に一定 無限 センタリングが必要
可変抵抗 絶対角度 個体差が発生する 有限 MAX,MINの検出が必要

トップランディングのスタート時に操縦桿とスロットルを中央に持ってこないといけないのはこのためです。
(高級なロータリーエンコーダには絶対角度を返すものも存在します)

なお、操縦桿とスロットルが中央に来たことを検出するのにPOSSWが使われます。6つのスイッチ(上下左右、スロットル上下)が全てONになることでセンタリングが完了し、ゲームスタートとなります。

逆に、抵抗を介したコントローラーを使うゲームの場合、テストモードなどで一回転させ、最大と最小の抵抗値(=ジョイスティックを最大に傾けた状態)を記憶させることが多いようです。


つまり、トップランディングをプレーするには、3つのロータリーエンコーダと6つのスイッチを使えばよいことになります。


参考:操縦桿部分の分解図
(黄色い部分がロータリーエンコーダ、
緑の部分がPOSスイッチとなります)

最悪、アルカノイドのパドル3つで操作することが可能です。離陸することすら怪しいですが…


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