公益財団法人合気会 茨城支部道場
 
 
跳躍
 新春挨拶 (2023/3/13記)
合気道道主 植芝守央
合気道道主 植芝守央
 明けましておめでとうございます。
令和2年より悩まされております新型コロナウィルス感染症の8波が気になりながらも、経済活動や日常の生活がだいぶ取り戻され、無事に1年を乗り切り、安堵の気持ちで新年を迎えられました。世界情勢は決して楽観できるものではありませんが、こうして無事に新年を迎えられる事を本当に嬉しく思います。
 昨年一年を振り返りますと、決して安穏とはしていられる状態ではありませんでしたが(公財)合気会合気道本部道場はじめ各地域も活発に動き始め、行事、講習会など地域連盟、各道場及び海外の動きが平常に戻りつつあり、喜びも多々ありました。
第59回全日本合気道演武大会を3年ぶりに日本武道館で開催、入館するにあたりこれまでにない厳しいチェックがなされ、演武者は一団体10名という制限がありましたが道場演武に加え社会人団体、学生など3年ぶりの演武出場となり、出場者は総勢4000名となり、無観客ながらも盛大に行うことが出来ましたことは安堵と共に喜びも一入(ひとしお)でした。
東京オリンピック・パラリンピックのため開催されなかった全日本少年少女合気道錬成大会ですが3年ぶりに開催されました。コロナの感染拡大最中であったため、開会式・閉会式を全員一堂に会して行うことが出来なかったことは残念に思いますが、元気な少年少女の姿を久しぶりに見ることが出来、はつらつとした姿に明るい気持ちになりました。
第19回全国高等学校合気道演武大会を3年ぶりに東京武道館で開催することが出来ました。講習会はせず、無観客という形ではありましたが開催出来、心から安堵いたしました。当たり前の高校生活がうばわれてしまっている中で稽古を続け、大会に参加してくれたこと、コロナ禍に創部した高校もあったことに言いようもない感激を覚えました。
全国学生合気道演武大会も厳しい状況下ですが一昨年同様、日本武道館で無事開催することが出来ました。徐々にクラブ活動が再開され、夏の合宿なども行えるようになってきているとはいえ、新入生への部の紹介、勧誘などままならず、部活動そのものが大変厳しい状況の中、演武大会を開催し、次へとつなげようと頑張る姿に感銘を受けました。
こうして当たり前が戻ってまいりますと、当たり前がいかに大変なことであり、継続することがいかに大切なことであるかを考えさせられました。また高校3年間、大学4年間と限られた時間を考えますとコロナによる影響はあまりにも大きいと思います。この3年間は高校・大学の部活動にとってまさに緊急事態であったと思います。だからこそ、今後はOB・OGを始めとし、合気道の道友全体で温かい手を差し伸べ、盛り上げてくださることを願っております。
 「卯」は穏やかで温厚な性質であることから、「家内安全」・その跳躍する姿から「飛躍」、「向上」を象徴するものとされているとの事です。他にも新しいことに挑戦するのに最適な年と言われているとの事ですから、今年は積極的に跳躍したいと思います。
また、「卯」という字の形が「門が開いている様子」を連想させることから「冬の門が開き、飛び出る」という意味もあるそうですので、コロナ感染症から解放され、今までの数年間から大きく「跳躍」し、「向上」する年になることを心から願っております。合気の道を丁寧にかつ迅速に歩んでまいりましょう。
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